【婦人科医に聞く!】デリケートゾーンのニオイが気になるときのセルフケアと見直したい生活習慣

2025.08.01

デリケートゾーンのニオイが気になる女性へ。ホルモンバランスの変化や腸内環境の乱れがニオイに与える影響を、婦人科医がやさしく解説します。誰にも相談しにくいお悩みだからこそ、自分でできるセルフケアや、ビタミンや食事を通じた粘膜ケアの方法など、今日から始められる実践的な対策をわかりやすく紹介。更年期世代の女性に寄り添う信頼性の高い情報をお届けします。

はじめに

「デリケートゾーン用のオイルやソープでケアをしているのに、なんとなくニオイが気になる……」
そんなお悩みをお持ちの方は、意外と多いものです。特に40代以降の女性は、ホルモンバランスの変化や体調の影響で、これまで気にならなかったニオイに敏感になったり、実際に変化を感じたりすることがあります。

fuwariでは、2025年3月の国際女性デーを記念して、婦人科医の白岩和香苗医師をお招きし、オンラインウェビナーを開催しました。

その中で、ご愛用者様から寄せられたリクエストのひとつが「デリケートゾーン用のオイルやソープでケアをしていますが、まだニオイが残っています。他に対策としてできることはありますか?」というもの。

この記事では、そのウェビナーでのやり取りをもとに、デリケートゾーンのニオイ対策について、セルフケアの方法や生活習慣の見直しポイントをご紹介します。

🎥 ウェビナーでの詳しい内容は、こちらの動画でご覧いただけます

なぜニオイが気になる?ホルモンバランスと菌の関係

デリケートゾーンのニオイには、さまざまな原因がありますが、特に更年期以降の女性に多いのがホルモンの低下による膣内環境の変化です。

女性ホルモンのエストロゲンが減少すると、膣内の自浄作用が弱まり、善玉菌(乳酸菌など)が減少して悪玉菌が増えやすくなる状態に。すると、普段は感じなかったニオイが強くなったり、違和感を覚えたりすることがあるのです。

セルフケアでできるニオイ対策

外側のケアだけでなく「内側」からのケアも大切に

すでに専用のオイルやソープで洗っている方も多いと思いますが、ニオイの原因は表面だけでは解決できないことも。実は、腸内環境や粘膜の栄養状態が、膣内の状態にも大きく関わっているのです。

たとえば、ビタミンDやビタミンAは粘膜の再生をサポートする栄養素として知られており、食生活からの摂取も大切。また、腸内環境が乱れていると膣内の菌バランスにも悪影響を及ぼすため、便通やガスの状態が気になる場合は、腸内環境を整えることから始めてみましょう。

時には膣内洗浄も選択肢に

「どうしてもニオイが気になる」「おりものの量が多い・色が気になる」といったときは、膣内洗浄を行うという選択肢もあります。

自宅で使用できる膣洗浄用の製品も販売されていますが、一度婦人科で相談するのもおすすめです。婦人科では、検査や適切な洗浄を行ってくれるため、不安があれば遠慮せず受診してみましょう。「洗っただけでだいぶ改善した」という声も少なくありません。

食生活とニオイの意外な関係

揚げ物や小麦食品に要注意?

日常的に揚げ物が好きな方や、小麦製品をよく食べる方は、体臭やデリケートゾーンのニオイにも影響が出やすい傾向があります。これは、酸化した油や糖質が体内の代謝に影響を与え、腸内環境や皮脂の状態に影響を及ぼすためです。

腸内環境が悪くなると、ガスがたまりやすくなったり、便通が乱れたりするだけでなく、体全体からのニオイが強くなることもあります。

日々の体調チェックもニオイケアのヒントに

デリケートゾーンのニオイが強く感じられる日と、そうでない日がある…という方も少なくありません。それは体調やホルモンバランス、食べたものによって変化しているサインかもしれません。

「最近ニオイが強いな」と思ったら、
・揚げ物を控える
・食物繊維を意識して摂る
・乳酸菌を意識する
といった日々の小さな見直しが、大きな変化につながります。

また、排便の状態やおりものの色・量も、身体の内側を知るバロメーターとして活用してみてくださいね。

ニオイに悩んだら、まずは自分をいたわることから

デリケートゾーンのニオイは、とてもデリケートな悩みだからこそ、誰かに相談するのが難しいものです。しかし、「自分の体の声」として耳を傾けてみると、体調や生活習慣のサインであることも少なくありません。

「なんだか最近気になるかも…」と思ったときは、無理なくできるセルフケアや、少しだけ食生活を見直すことから始めてみてください。そして、不安が続くようであれば、専門の医療機関に相談することも大切な一歩です。

fuwariでは、そんな女性たちに寄り添う情報を、これからも丁寧にお届けしていきます。